女川の町があまりにも広範囲に被害を受けているため、我々はどの辺りに自宅避難者が居るのか判らず、先ずは町を見渡せる高台へ移動しました。
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写真の指で示している場所が、昨日訪れた東松島市野蒜の辺り。

赤い点の場所がこの時の現在地。

高台から町を見渡すと平地の部分は狭く、すぐ後ろには山が迫り、その山裾に家々が点在しているのが見える。

我々はそれらを頼りに、自宅避難者の方達を探してみることに。

しかし、俯瞰で眺めたのと平地へ降りるとでは、町の位置関係などがよく判らず、途中二手に分かれたり、自衛隊の隊員に情報を教えて貰ったりして、ぐるぐると町を回りながらも、やっとこさ自宅避難者がいる集落へとなんとかたどり着きました。
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こちらは何かの縁か、高森代表と同じ名前の「高森」という地区。

3世帯で10人の方々が自宅にて避難生活をされていて、しばらくすると電話で連絡を取り合ったのか、別の場所からも車で物資を受け取りに来る人たちが何人かおりました。

話を伺うと、電気・水道はまだ復旧していなくて、TVなどは全く見られない状態。
(※この4・10の時点)

しかも驚いたのは、女川町からの物資の支給を受けたのは、震災からこの日(4・10)まで一回だけだったとのコトでした・・・。

昨日訪れた避難所では、そとのテントに目一杯物資が届けられていて、水やインスタント食品などは充分に足りている様子だったが、自宅避難者にはまだまだ行き届いない。

この時点で震災後ひと月を経過するというのに、効率よく分配ができる仕組みが機能していない現状に、強い憤りとやりきれない思いを抱きました。

でもまあそんな思いは別にしといて、我々はもって来た物資をトラックから下ろし、その中から必要なモノがあれば自由に持っていって下さい・・・とお声掛けしました。
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これ↑
どなたのアイデアか聞きそびれましたが、今回バケツを沢山持って行ってて、それをカゴ代わりに皆さんに必要なモノをチョイスして貰っていました。

自宅に戻っても、バケツなら掃除やら何やらと使い勝手もあるし、ナイスアイデア!!と自分は一人絶賛しておりました♪♪♪

塩、味噌、しょうゆなどの調味料から野菜ジュースや果物などなど、皆さんに非常に喜んでもらい、我々もまずは一安心。

そして最後に、この地区のもっと先の方に50人ほどで自宅避難をしている集落があることを教えてもらい、「我々だけ貰っても悪いから、そっちの方へも持っていって欲しい」と頼まれました。

だいぶ減ったけど、まだ物資も沢山残っていたので、我々はその話を元にその50人が非難しているという地区へと、車を移動させました。

つづきます。

成瀬昌由