4・10(日)スマイルホテル塩釜を7時に出発
昨晩は寝不足やら運転疲れやら、被災地での活動などで張り詰めた緊張感の中、福山さんのラジオをイヤホンで聴いたまま寝てしまい、
途中何時かわからなかったが春日の声にイラっとして少し目が覚めかけたが、すぐさまイヤホンを引き抜いて、また眠ったのを覚えております。
昨晩は寝不足やら運転疲れやら、被災地での活動などで張り詰めた緊張感の中、福山さんのラジオをイヤホンで聴いたまま寝てしまい、
途中何時かわからなかったが春日の声にイラっとして少し目が覚めかけたが、すぐさまイヤホンを引き抜いて、また眠ったのを覚えております。
同じ杉並から参加している、ベテランメンバーSさんの奥様が作ってくれたソーセージパンやアンパンを美味しくほおばりながら、二日目に目指すは牡鹿半島東側の付け根、女川の自宅避難者が点在する地域。
この自宅避難者が点在する地域では、震災後行政からの支援物資がまだ一回しか届いていないような集落があると、
別で4〜5日前に支援物資を届けに女川に入った、高森代表の協力メンバーから情報を得ていたので、詳しい場所は判らないまでも、残りの支援物資を届けに、その地域を捜し求めてまずは女川を目指すコトに。
塩釜からR45を通り、石巻市街地を通過
道は昨日にも増して悪路となり、所々に段差や陥没箇所、倒壊した建物が出っ張っているため、片側一車線の道路が余計に狭くなっています。
昨日の野蒜地区とは違い、石巻に至る道や市街地の道は、大型の商業店舗や住宅が密集しているため、散在された建物の破片や流された車が、国道の両側にうずたかく詰まれていました。
そして道はR398へと進み、万石浦を右手に走り、女川の市街地へと続く谷あいの道を登りまた降りました。
道は緩やかに下り、一本の道が女川の市街地へと繋がっています。
両側の高く伸びた木々ははなれ、空が広がり、その先は女川の港です。
ここから景色は急激に変化しました。
眼の前がひらけ、道を下れば下るほど、両側の山肌には、おびただしい数の様々なモノがその斜面に引っかかり、散乱したままに。
そして狭あいの道を下り、先頭の車がこの先の道を確認するため路肩に停まります。
街がなくなっているのです。
その両側に確かにあったはずの町が、跡形もなく消え、ナビで現在位置が判らなくなってしまう程に、町が跡形もなくなっていたのです。
自分はしばらく運転席で一人、車から降りられないまま、ただただ動けないでいました。
まるで何かでみた爆撃をうけた町のようだと。
昨日よりも更に広範囲に津波の被害を受けた女川の町に降り立ち、
「この町をこの先いったいどうやって復興させていくのだろう?」と、途方に暮れ、
昨日の“やった感”など恥ずかしくなるほど、この眼の前の現実に自分は圧倒されてしまいました。
この中で動いているのは、たまに通る自衛隊や一般の車両。
そして行方不明者の捜索活動をする自衛官たち。
初夏を思わせる日差しを受け、港では遠く海鳥の鳴き声が聞こえ、近くに見える山からはのどかな鳥のさえずりが、この無音の世界のなかではっきりと響き聞こえます。
続きます
成瀬昌由
この自宅避難者が点在する地域では、震災後行政からの支援物資がまだ一回しか届いていないような集落があると、
別で4〜5日前に支援物資を届けに女川に入った、高森代表の協力メンバーから情報を得ていたので、詳しい場所は判らないまでも、残りの支援物資を届けに、その地域を捜し求めてまずは女川を目指すコトに。
塩釜からR45を通り、石巻市街地を通過
道は昨日にも増して悪路となり、所々に段差や陥没箇所、倒壊した建物が出っ張っているため、片側一車線の道路が余計に狭くなっています。
昨日の野蒜地区とは違い、石巻に至る道や市街地の道は、大型の商業店舗や住宅が密集しているため、散在された建物の破片や流された車が、国道の両側にうずたかく詰まれていました。
そして道はR398へと進み、万石浦を右手に走り、女川の市街地へと続く谷あいの道を登りまた降りました。
道は緩やかに下り、一本の道が女川の市街地へと繋がっています。
両側の高く伸びた木々ははなれ、空が広がり、その先は女川の港です。
ここから景色は急激に変化しました。
眼の前がひらけ、道を下れば下るほど、両側の山肌には、おびただしい数の様々なモノがその斜面に引っかかり、散乱したままに。
そして狭あいの道を下り、先頭の車がこの先の道を確認するため路肩に停まります。
街がなくなっているのです。
その両側に確かにあったはずの町が、跡形もなく消え、ナビで現在位置が判らなくなってしまう程に、町が跡形もなくなっていたのです。
自分はしばらく運転席で一人、車から降りられないまま、ただただ動けないでいました。
まるで何かでみた爆撃をうけた町のようだと。
昨日よりも更に広範囲に津波の被害を受けた女川の町に降り立ち、
「この町をこの先いったいどうやって復興させていくのだろう?」と、途方に暮れ、
昨日の“やった感”など恥ずかしくなるほど、この眼の前の現実に自分は圧倒されてしまいました。
この中で動いているのは、たまに通る自衛隊や一般の車両。
そして行方不明者の捜索活動をする自衛官たち。
初夏を思わせる日差しを受け、港では遠く海鳥の鳴き声が聞こえ、近くに見える山からはのどかな鳥のさえずりが、この無音の世界のなかではっきりと響き聞こえます。
続きます
成瀬昌由